現在Windowsを使っていてMacへの移行を考えたとき、まず不安に思うのは現在たくさんたまっているWindowsで作成したファイルがMacでも使えるかどうかです。
ファイルの基本的な互換性を一言でいってしまうと、何も心配はありません。同じアプリケーションがMac OS X側にあれば、問題なくデータ交換できます。
- テキストファイル
- Excelファイル
- Wordファイル
- イメージファイル
- 動画ファイル
- 書庫ファイル
などなど、データファイルは対応するアプリさえあれば、MacとWindowsで相互に開いたり保存したりする上での問題はありません。
次の例は、ネットワーク上の共有ドライブ(LANインタフェース付ハードディスク:バッファロー製)にアクセスしたときのものです。「テスト・フォルダ」という日本語名のフォルダを作成して、次のようなファイルとフォルダを格納してみました。
名前 | 種類 | 備考 |
大切なふぁいる.zip | ZIP Archive | - |
MS-Office.xls | NeoOffice/J Document | - |
OpenOffice.sxc | NeoOfficeJ 書類 | - |
win-mac.txt | Document | カスタムアイコン化 |
テキストファイル | Document | ラベル:オレンジ |
住所録.fp7 | FileMaker Document | - |
無題.JPG | JPEG イメージ | - |
オークション | フォルダ | カスタムアイコン化 |
「テスト・フォルダ」をMac OS X 10.4.1のFinderで見ると、次のようにファイルが一覧されます。

拡張子を付けなかったファイルもありますが、問題なくアプリケーションとの関連づけができています。ダブルクリックすれば、対応するアプリが起動してファイルを見たり編集したりできます。
また、同じ共有フォルダをWindowsから見ると、次のように見えます。

拡張子がないファイルは、Windows上では関連づけができず種類が「ファイル」となっています。また、2EDS_~!3とかIconというMac OS Xからは見えない不可視ファイルが見えて少しじゃまではありますが、さわらなければ実用上問題はありません。
- Mac OS Xが生成する不可視ファイルはWindowsからさわらない
- 拡張子を付けて、Windows側の関連づけと合わせる
これが、Windows XPとMac OS Xでファイルを共有するときの注意点となります。
不可視ファイルについて
Mac本体の共有
Mac OS Xの「Windows共有機能」をonしてMac自身をWindows側からのぞくと、「.DS_Store」とサイズ0の「.localized」というファイルが見えます。Mac上でterminalから$ ls -a とやっても同じ結果ですね。他にも“ドット”で始まるファイルがいろいろありますが、Mac OS XがUNIXであることに起因するのですね。
「.DS_Store」はウィンドウ位置等の記録ファイル、「.localized」は「書類」等の日本語で表示される特定の名前のフォルダの中にその目印として置かれるファイルだそうです。
Windowsにとっては単なるゴミファイルですので、「Windowsからはさわらない」ことです。試したことはないですが、Windows側から消してしまったりすると、Macでフォルダを開いたときにアイコン位置やウィンドウ表示が崩れてしまったりするのでしょうね。
ネットワーク・ドライブ
Macと共有するネットワーク・ドライブをWindowsから見ると、「._ファイル名」のファイルとか「.DS_Store」、「.localized」といった不可視ファイルが見える、ということなのでTigerで試してみました。しかし、上記のバッファロー製ネットワークドライブ上に作ったテスト用フォルダには何度やっても作成されませんでした。
「._ファイル名」はリソースフォークというカスタムアイコンやプレビュー画像や、ファイルを開いたときのウィンドウサイズ等のデータなどが格納されるようですが、この仕組みで格納するかどうかはアプリケーションによって異なるようです。Mac OS 9以前の仕組みなので、古いアプリケーションで使われているんでしょうね。
試しにカスタムアイコンをテキストファイルに設定してみたのですが、特にこのようなファイルはできませんでした。通常は生成されないようです。
「.DS_Store」はMac OS X 10.3のときから使っているフォルダにはありました。「.localized」は見あたりません。両方とも10.4で作成されないのですが、OSのバージョンが上がって仕様が変わったのかな? それとも生成される条件が何かあるのかな?
結局必ず生成されたのは、「2EDS_~!3」というファイルだけでした。「Icon」というファイルは、上記の「テスト・フォルダ」の表示アイコンをカスタムアイコンに変更したら自動的に作成されていたファイルです。
不可視ファイルについては上記のように実験的に試しただけなのですが、詳しい動作は調べていません。特殊なことをしなければ、不可視ファイルがいくつか生成されるようだ、程度の知識で十分ではないかと思います。
逆に、こんな点には注意した方がいい、という情報をお持ちの方がいたら、詳しく教えてください。